リースに関する4つのメリット・デメリット

リースにするか、購入するか、何かと迷うことろです。リースといっても、車、通信、備品、オフィス家具などジャンルは幅広いので、大きくみてリースのメリットとデメリットを記載したいと思います。

メリット1 費用の平準化が可能

費用の平準化が可能となります。
物件を購入した場合の減価償却は主に定率法である為、物件導入当初の費用計上額が多くなるが、リースの場合毎年一定額である為、物件導入当初の費用計上額が少なくなり、黒字計上しやすくなる。
毎年黒字にしなければならない場合や資金調達などを考えている企業の場合は物件、備品を購入する際はリースを検討するのは最低限しなければならない事になります。
リース期間を伸ばせば伸ばす程効果が大きくなります。1年目~3年目までは購入した場合の費用計上額が大きくなります。対してリースはリース期間満了の8年目まで一定の費用負担が続き、将来にわたっての費用負担額が分かりやすいというのもメリットのひとつです。

デメリット

但し、逆に大幅に黒字計上できている企業の場合は、損金計上額が少なくなることで法人税を多く納付することになる為、購入して自社で減価償却した方が良いという事になります。大きな設備投資となると一年ですべて償却できないのですべてを購入してしまったほうが良いとは限りませんが、一時的な利益上昇などであれば、キャッシュで購入してしまうほうが法人税額も下がりますし、次年度以降の負担もないのでわかりやすいでしょう。

メリット2 早期の費用化が可能

上述の内容と反するようだが並立する内容です。リースの場合耐用年数よりも短い期間でリース期間を組むことが出来る為、購入するより早く費用化することが可能になります。飲食店業用設備の耐用年数は8年である為、購入した場合は8年間かけて費用化する必要がありますが、リースの場合最短5年で全額費用化が可能となります(オーペレーティング・リースの場合はさらに短くすることも可能)。

デメリット

但し、特別償却や税額控除等が可能な物件の場合、購入した場合の方が早期に費用化が出来ることがあります。
購入する場合、多額の現金を一括で支払う必要があるが、リースの場合はリース会社が代わりに購入する為、使用する借手企業側に購入時の資金負担はありません。但し、リース料総額には必ず金利が乗る為、殆どの場合、最終的な支払総額はリースの方が高くなる(残価設定リース等、例外はある)ので、資金潤沢な企業の場合は購入した方が設備投資総額は安く済むという事になります。

メリット3 一定条件下でオフバランス処理が可能。

新リース会計基準により、ファイナンス・リースに関して、大会社はオンバランス処理(リース資産として資産計上)する必要があるが、中小企業は以前通りオフバランス処理(資産計上しない)が可能です。大企業であっても一取引3百万円以下の取引やオペレーティング・リースはオフバランス処理が可能です。
この為、航空機等をオペレーティング・リースで導入している航空会社の資産は、決算書上では実際に使用している資産よりも少なく見える為、少ない資産で効率よく経営しているように見せることができます。

デメリット

但し、現在リース会計基準の変更が議論され将来的に日本でも導入される見込みのIFRSでは、オペレーティング・リースも含め全てオンバランス処理する方向で話が進められており、今後の動向を注視する必要があります。

メリット4 事務省力化

購入した場合にはしなければならない固定資産税の納付作業や動産総合保険料の支払、減価償却費の計算等、資産が多ければ多いほど煩雑になる事務作業を、リースにすることで簡便な作業にすることが可能になり、事務コストが下がります。間接的なコストですが、正確に届けないと追徴などという事にもなり結果的に大変な労力(コスト)がかかるという事にもなりますので考慮すべきメリットでしょう。

デメリット

オンバランス処理が必要な企業の場合、事務作業が逆に煩雑になる場合がある。
銀行から融資を受けて設備投資をした場合と同じ効果をリースにより得ることが出来ますが、リースは銀行の融資枠とは関係ない為、運転資金や他の設備投資用に銀行の融資枠を温存することが可能です。
但しリース会社は銀行から融資を受けて借手企業の為に物件を購入する為、リース料も含めた最終的な金利は借手企業が直接銀行から借りる場合より高くなります。

以上が代表的なリースを導入する際に考えておくべきメリット・デメリットです。当然大きな設備投資になればリースを検討しなければならないと思いますが、もしキャッシュ不足で導入を検討しているようでしたら当サイトにございます経費削減のアイデアを一通り読んでいただき、他に努力できることはないのか探してみるのも良いと思います。

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